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《宮代理事のQ&Aコーナー #10》在宅ワークのストレスの中でも、家庭の雰囲気をよくするには?

本日のご質問です↓

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緊急事態宣言以降、在宅勤務で平日に在宅するようになりました。これまでとは同じように進まない仕事にイライラしてしまい、子供たちも自宅以外の居場所があまりない状態です。

それぞれがストレスを抱えながら、長期にわたり、家族が家の中で一日中顔を突き合わせると、衝突が起きてしまいます。家庭の雰囲気をよくするにはどうすればよいでしょうか。アドバイス頂けると幸いです。

(小4息子と小6娘の仕事を持つ母)

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【宮代理事より】

 在宅勤務、お子さんと一緒の空間での仕事、本当に大変です。ご質問を頂いた方の最後の文章、「家庭の雰囲気をよくするにはどうすればよいでしょうか?」優しいお母様ですね。ご自分が大変なのに、家庭のことを優先に考えているスタンスが素晴らしいです。この心優しく、真面目なお母様向けに、ちょっと大変だけど、チャレンジしてみる価値があると信じている秘策をお伝えしたいと思います。


 どんな場面で衝突が起こってしまうのでしょう?衝突ですから、出合頭の事故みたいなものではないかと想像します。オンライン会議中にひょっこり子どもさんが部屋に入って来てしまうとか、家の中でなぜかボール遊びを始めてしまうとか、多くの場合は大人が望んでいないことを、子どもがやってしまうといったところでしょう。


 これだけなら雰囲気が悪くはならないのかもしれません。この場面で、大人が発する一言が雰囲気を暗く、重くしてしまっている、まぁ、当然と言えば当然だと思います。望んでいないことを子どもがする訳ですから、「入って来るなと言ったでしょ!」とか「なんで家の中でボール遊びをするの?いつも、ダメだって言ってるでしょ!」とこう言いたくなる訳です。


 ここで、本日の秘策です。思わず飛び出すこの言葉、これは素の自分がそのまんま出ている状態ですね。逆に、会社や職場で仕事をしている時には、自分の意に沿わないことが起こっても、素の自分ではない行動をとっていませんか?でも、別に嘘の姿かというとそうではなく、仕事ではこういう対応をするものなんだと、ご自分で決めて行動していると思います。


 心理学の世界で「役割性格」という考え方があります。役割に合わせた性格を演じるというイメージです。仕事ばかりではなく、趣味の活動に取り組んでいる時、茶道や華道をされているならば、こんな所作がふさわしいなと感じれば、自分の素の性格は横に置いておいて、それらしく行動しようとしませんか?人は一つの肉体の中に、たくさんの異なる性格を持ち合わせて良いものなのです。自分の気持ちを抑えるのではなく、こんな一面もあるのだとむしろ性格の数を増やしてしまいましょう。


 ご家庭では素敵なお母さん役を女優っぽく演じてみませんか。これを実践するためには、ちょっとだけ準備が必要です。コロナのこの苦しい状況の中、真面目な皆様は「ネガティブなことを考えないで、ポジティブに生きなくては!」と頑張っているのではないでしょうか?


 でも、ネガティブをなかったことに押し込めないでください。むしろ、ネガティブを引っ張り出して、それとうまく付き合うのです。皆さんは今日から女優ですから、いきなりアドリブという訳にはいきません。まず、台本が必要です。台本作りのために、家庭の中でこれまでに起こったネガティブな事件を書き出してみましょう。メモで良いですよ。


「仕事の邪魔をされて、あっち行って!と言った」

「室内でボール遊びを始めたので、飛んできたボールを思いっきり投げ返してやった」


などなど。次に、実際にとった行動とは違う選択肢を考えてみてください。


「オンライン会議中でも、一瞬子どもも一緒に映りこんでしまう」

「仕事の手を休めて、一緒にボール遊びをする」

「飛んできたボールの代わりに、おやつを渡す」


など。ちょっと偽善っぽくて、恥ずかしくて、実際にやるのはどうかな・・・と感じるかもしれませんが、女優ですよ。役割を演じているだけです。たくさんの具体例を書き溜めていくうちに、咄嗟の事件が起きた時にも、思わず演じてしまうことができるようになると思います。


 素の自分を根本から変えるのは難しくても、女優として演じる演技の数を増やすことはできると思います。うまく演じることができた瞬間に、あらっ、楽しい!となるはずです。女優が住むお宅には暖かい笑顔が溢れること間違いなしです。ちょっと準備が必要で、すぐには結果が出ないかもしれませんが、是非、チャレンジしてみてください。(宮代)

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